相続税改正施行もあと1カ月少しになりました。
専門家からみた相続税を説明していきます。
相続税対策を、考えるにあたって重要なのが、「①家族構成、②資産評価、資産バランス、③推定相続人の意向、方針」です。
それらを確認し、遺産分割はスムーズにいくか?
想定される相続税はいくらか?
相続税額をいかに低く抑えられるか?
の点で解決策を把握して行くことが重要です。
やりすぎた相続税対策は、税務署から否認されることも多く、期限付きの税制度の変更で無意味になったりします。
キャッシュフロー等の経済原則を重視し、相続税対策だけに傾きかけないようにして、上記の重要な点を把握し、適切に考えていかなければなりません。
遺産分割はスムーズに行うことはできそうか?
「家族構成や家族間の関係性」を検討します。
相続人間で争いが起きそうだったり、会ったこともない者が相続人に含まれることがあります。
例えば、配偶者が絡んだことによる兄弟姉妹の仲が悪いだとか、会ったこともない腹違いの兄弟姉妹がいるだとか、相続人の数が10名以上でハンコ代を要求してくるものが出てきそうだとか、家から疎遠になっているものがいるような場合です。
この場合、事前対応として、生前贈与や個人間の売買、遺言書の作成、生命保険金の受取人の確認見直し等対策を事前練っておかないといけません。
この点、相続税対策だけではなく、相続財産自体が受け取れなくなりますので、節税どころではなくなります。
資産評価、資産バランスは?
どのような資産があり、その相続税での評価額、資産バランスを見直す必要があります。
そのうえで、相続財産の評価引き下げ対策を行ったり、事前に軽い税負担もしくは非課税で相続人に財産を移すか、予約をしておく必要があります。
事業用財産、居住用不動産、自社株など分割が困難な場合には代償分割を指定しておきます。
そのうえで、代償金の原資として生命保険金の活用も考慮しておきます。
被相続人の状態は?
推定相続人の意向、方針、健康状態や年齢や、同居または近くに住んでいるかなどの関係性を考慮し、相続税対策をする期間を決めます。
しっかり上記を確認しなければ相続対策・相続税対策に入れないのです。