相続手続き

遺産相続が複雑になるケース

それは子供がいない場合で、すでに亡くなった者の父親、母親ともなくなっている場合です! なぜならば、相続権は亡くなった方の兄弟姉妹にいってしまいます。兄弟姉妹が亡くなっている場合は、その子供たち(甥姪にいってしまいます※これを代襲相続といいます。)

遺産相続が複雑な場合の例え話

東京都豊島区に住むAさんはマンションでご主人と暮らしていました。 ご主人は85歳で、現在は心筋梗塞で入院中です。 ご主人の父親、母親とも高齢で亡くなっています。 ご主人は次男でした。 兄弟は板橋区に住む長男と川越市に住む次女がいます。 実家の北海道札幌市に住む長女は5年前に亡くなっています。

 

このような事例で危篤経て、ご主人が逝ったことを医師から告げられました。 Aさんはずっと一緒だったご主人が亡くなったことの心労が絶えない中、親族への連絡や、葬儀等の手配でまいっていました。板橋区の長男と川越市の次女はそんなAさんを一生懸命支えました。

この相続手続き事例の問題点①

49日が過ぎようとしてた時、5年前に亡くなった長女の一人息子が、自分は相続人なのだから相続財産を分けてほしいと言ってきた場合、住んでいるマンションを売ってでも財産をわけなくてはいけないのか?

 

正解は、相続財産を相続分に従って渡さなければなりません。

整理すると、この場合相続人となるのは、 ①Aさん(法律上決まっている相続分4分の3) ②板橋区の長男(法律上決まっている相続分12分の1) ③川越市の次女(法律上決まっている相続分12分の1) ④札幌市の5年前に亡くなった長女のむすこ(法律上決まっている相続分12分の1) ? 上記でも説明いたしましたが、重要なのでもう一度説明します。 ? 子供がいない場合で、すでに亡くなった者の父親、母親ともなくなっている場合。

→相続権は亡くなった方の兄弟姉妹にいってしまいます。兄弟姉妹が亡くなっている場合は、その子供たち(甥姪にいってしまいます) つまりは、この場合、④のむすこにも相続があるので、マンションを売ってでも財産を分けなければなりません。

この相続手続き事例の問題点②

お話し合いがまとまり財産を分けたとしても預金の解約や不動産の名義変更(相続登記)のお手続きが非常に複雑かつ時間がかかります。戸籍謄本の取り寄せから、遺産分割協議書の作成、相続登記の申請、預貯金の解約手続きにかかる時間はプロが介在して2か月程からです。もちろんスムーズに遺産分割協議書に実印の捺印があった場合です。全く手続きをしたことがないな方は、預貯金、不動産の名義変更ができず、お悩みになっている方も多いです。

この相続手続き事例の問題点③

相続人である兄弟姉妹の方がなくなっている場合、代襲相続といわれるものが発生します。亡くなっている方(ご主人と長女の分)の分の出生から死亡までのものが必要なので(※ご主人の父母の分は亡くなった年の死亡記載があるものまで)大量に増えます。 このような事案は、私の経験上、司法書士にご相談される事例で多いものです。

事前の解決策

この場合に遺言書や信託契約、生前贈与の対策があれば、Aさんに全財産を承継させることが可能でした。